コモド諸島は、世界で唯一コモドドラゴンが生息するコモド島はもちろん、マンタやウミガメ、そして息をのむような絶景に恵まれた、本当にすごい観光地です。この多様な魅力を最大限に楽しむためには、私たちがいつ訪れるかがとても重要になります。

ここでは、私が何度もコモド諸島を旅して得た経験や、現地で教えてもらった裏話も交えて、目的別のベストシーズン情報と、ツアーをより楽しむための「旅の経験知」をお伝えいたします。
1. 総合的な観光とシュノーケリングのベストシーズン:4月〜11月
コモド諸島の気候は大きく乾季と雨季に分かれますが、私たちが観光を楽しむのに最も適しているのは乾季にあたる4月から11月です。
- 天候の安定性(嬉しい点):この時期は雨がほとんど降らず、お天気が安定しているので、パダール島からの感動的な朝日や夕日を観賞するのにぴったりです。
- 海の透明度(シュノーケリング日和):また、海が澄み切っているため、シュノーケリングやダイビングをするには最高の時期だと言えます。特に海の透明度が高く、快適な気候となる4月から10月は特におすすめのシーズンです。
2. 目的別に見るコモド諸島のハイシーズン
コモド諸島では、会いたい生き物の行動に合わせてシーズンが少し変わってきます。
| 目的 | 最適シーズン | 経験者が教えるポイント |
| マンタとの遭遇 (シュノーケリングの場合) | 9月〜11月 | 乾季の終わりから雨季に差し掛かるこの時期は、マンタの餌となるプランクトンが多くなるため、マンタポイントでマンタに会える確率がグッと上がります。 |
| コモドドラゴンの観察 | 乾季全般(4月〜11月) | コモドドラゴンは乾季になると、水を求めて島の水源近くに集まりやすくなる傾向があるため、見つけやすい時期だと私は感じました。 |


3. ツアーに役立つ「旅の経験知」:マンタ遭遇の秘訣
マンタに会うことを楽しみにされている方へ、現地で得た裏技のようなお話をお伝えします。
マンタの季節(9月〜11月)であっても、ボートでマンタポイントに行った際、潮の流れや天候の条件から、船の上からマンタの姿が見えないことがあります。この時、ガイドさんが「今日は難しそうなので、ウミガメの海に行きましょうか」と提案してくるかもしれません。
しかし、実はそれでも諦めてしまうのはもったいないのです。
マンタポイントはマンタが多く生息している海域ですから、海上から見えなくても、思い切って海に入ってシュノーケリングを試してみると、運が良ければマンタとすれ違うことができる可能性があるのです。これはその日の運とタイミング次第ですが、せっかくのコモドですから、もしチャンスがあるなら、ぜひ海の中も覗いてみることをおすすめします。
4. オフシーズン(雨季)を訪問する際のリスクと対策
コモド諸島は比較的珍しく、雨季でもツアーは催行されていますが、旅の計画では少し注意が必要です。
- 天候不順のリスク:オフシーズンである12月〜4月は、南国特有の激しい雨が降る日が多くなります。これにより、せっかくの景色が霞んでしまったり、雨に降られたりする日が増える可能性がございます。
- 波高による観光地の制限:特に2月あたりは波が高い日が多くなり、安全を考慮してコモド島への上陸が中止となる日が出てくる可能性があるのです。
コモド島に寄れない場合は、代わりにリンチャ島でコモドドラゴンを見学することができます。このように、天候が悪い日のための代替案があるのは助かりますが、旅行の日程に余裕がない場合は、やはりお天気が安定している乾季を選ぶのが安心でしょう。

コモド諸島は、コモドドラゴンだけでなく、マンタ、パダール島の絶景、ピンクビーチと、本当に見どころがギュッと詰まっています。どの時期に訪れても、その壮大な自然の魅力に感動することは間違いありません。
この記事が、皆さんのコモド諸島への旅の参考になれば嬉しいです。

