ラブアンバジョ周辺観光は、コモド諸島のアイランドホッピングだけで完結させるのではなく、ランコー洞窟、ミラー洞窟、そして市街地から気軽に楽しめるサンセットスポットを丁寧に組み込むことで、旅の密度と満足度が大きく高まります。以下では、魅力あふれるラブアンバジョ観光の各スポットを紹介し、どこよりも詳しくご紹介したいと思います。
ラブアンバジョの概要
ラブアンバジョはインドネシア東部フローレス島の西端に位置し、コモド国立公園への主要な玄関口として知られています。町の規模は大きくありませんが、空港、港、宿泊施設、レストラン、市場が比較的コンパクトにまとまっており、短い滞在日数でも効率よく観光を組み立てやすい点が特徴です。
日本からのアクセスは、バリ島のデンパサール国際空港を経由し、国内線でラブアンバジョ空港まで向かうのが一般的です。フライト時間は約1時間で、到着後は空港から市街地中心部まで車で約10分から15分程度です。移動距離が短いため、到着日から市内散策やサンセット鑑賞を組み込むことも可能です。

ラブアンバジョ観光のポイント
ラブアンバジョを訪れる観光客がもっとも楽しみにしているのは、コモド島周辺の島々を巡るツアーです。多くの旅行者が参加する日帰りまたは1泊2日のツアーでは、パダール島、コモド島、ピンクビーチ、カナワ島などを巡ります。
いずれも行き方はラブアンバジョ港からボート移動となり、最短で約30分、遠い島で2時間前後です。これらは自然景観と海のアクティビティが中心となるため、体力や天候に左右されやすい面があります。そのため、市街地観光や陸路スポットを組み合わせることで、旅全体のバランスが取りやすくなります。
ラブアンバジョ近郊には、おもに下記に挙げるような観光スポットがあり、いずれもコモド諸島アイランドホッピングの前後に入れることで滞在に彩りを添えるといえるでしょう。

ランコー洞窟:天然プールを持つ静かな洞窟体験
ランコー洞窟(ランコーケーブとも)は、ラブアンバジョ郊外に位置する天然の洞窟で、内部に海水と淡水が混じる自然のプールを持つことで知られています。行き方は、市街地から車で約40分ほど移動し、その後、ローカルボートで対岸へ渡るルートが一般的です。ツアーを利用する場合は送迎とボート移動が含まれており、個人手配よりも移動がスムーズです。
洞窟内部は外光が限られており、入口付近から奥へ進むにつれて空気がひんやりと感じられます。天井の隙間から差し込む光が水面に反射し、時間帯によって水の色合いが変わる点が特徴です。観光施設として大規模に整備されているわけではないため、自然のままの雰囲気を体験できる一方、足元は滑りやすく、階段や岩場では注意が必要です。
また、天候や潮位によって洞内の明るさや水位が変化するため、写真で見た印象と異なる場合もあります。自然条件によって毎回異なる表情を見せるという意味では、この場所ならではの特徴とも言えます。
なお、朝は暗いので避けた方が賢明です。

ミラー洞窟:岩肌が光を反射する独特の空間
ミラー洞窟は、正式にはバトゥ・チェルミン洞窟と呼ばれ、市街地から車で約15分ほどの距離にあります。
別名 鏡石の洞窟(ミラーケーブ)とも呼ばれています。コモド・ラブアンバジョ空港に近く、アクセスが良く、短時間で訪問できるため、到着日や出発日の隙間時間にも組み込みやすいスポットです。
洞窟名の由来は、内部の岩肌に含まれる鉱物が光を反射し、鏡のように見えることから来ています。特に日中の限られた時間帯には、入口から差し込む光が岩壁に反射し、洞内に独特の明暗を生み出します。見学は徒歩で行い、ガイドが同行するケースが一般的です。
一方で、光の入り方は天候や時間帯に大きく左右されるため、必ずしも期待した反射が見られるとは限りません。また、洞内は階段や段差が多く、足元が不安定な場所もあります。そのため、歩きやすい靴での訪問が適しています。
光が洞窟をさす美しい光景が見られるのはお昼前後となります。この時間帯に訪れる方はタイミングを合わせて訪問しましょう。
サンセット鑑賞:市街地から楽しめる夕景
ラブアンバジョでは、特別な移動をしなくても、美しいサンセットを楽しめる点が大きな魅力です。港周辺や市街地近くの丘からは、夕方になると海に沈む太陽と停泊する船のシルエットを眺めることができます。行き方は徒歩や短距離の車移動が中心で、観光の締めくくりとして無理なく組み込めます。
サンセット鑑賞は天候に左右されるというデメリットがありますが、逆に言えば、日常的な風景の中でその日の条件に応じた景色を楽しめるという特徴でもあります。観光地化され過ぎていないため、静かに過ごせる場所が多い点も利点です。

アメリヤヒル
アヤナリゾートのあるワエチチュビーチ方面に小高い丘があり、ここがサンセットの名所となっています。軽めのトレッキングコースとなっていますので、サンダルではなく、スニーカーなどを履いていくのが良いです。
ラブアンバジョ市内のレストランや港、眺望の良いホテル以外では、このアメリヤヒルがサンセット鑑賞としてはベストチョイスと言えます。
なお、サンライズ鑑賞に訪れる人もいますが、朝日は夕日ほどきれいには見えません。

市内散策と市場の楽しみ方
港周辺にはフィッシュマーケットに簡易的な屋台が集まり、夕方以降は地元の人々と観光客が混在する賑わいが見られます。行き方は市街地中心部から徒歩圏内です。ラブアンバジョ港やメルオラコモドホテルの先にあります。
焼き魚や簡単な料理をその場で味わえる点が魅力ですが、衛生環境は日本基準ではありません。そのため、食事内容を選ぶ、飲料水に注意するなどの配慮が必要です。また、価格表示がない場合もあり、購入前に確認することが求められます。

夜のレストランと過ごし方
ラブアンバジョ市内には、市内各所にイタリアンやインドネシア料理のレストランが多く営業しています。観光客向けの店舗が多く、メニューが分かりやすい点が利点ですが、地元食堂と比べると価格は高めです。徒歩移動が基本となるため、夜でも比較的行動しやすい環境です。
また、人気のパティスリーやアイスクリームショップなども数軒あり午後の休憩時に最適です。

旅行計画のアドバイス
ラブアンバジョ観光では、海の島巡りと陸路スポット、市街地散策を組み合わせることで、天候や体力に左右されにくい行程が組めます。乾季はボート移動が安定しやすく、雨季は洞窟や市内観光を中心に調整することで無理のない計画が立てられます。歩きやすい靴と、軽装を基本に準備すると、各スポットを効率よく巡ることができます。
以上のように、ランコー洞窟、ミラー洞窟、サンセットを丁寧に組み込むことで、ラブアンバジョ周辺観光は単なる島めぐりに留まらない、奥行きのある旅程となります。ご旅行日程とご予算に応じて、ベストだと思うご旅行を満喫してくださいね。

